熱愛系エリートに捕まりました
それは、耐えられそうにない。

だから、静かにパニックに陥っていたわたしは、勢いで切り出してしまった。


「お、終わりにしましょう」


本当は、自然な成り行きでフェードアウトするつもりだった。

お互いが傷つかないように、明確な線を引くのではなく、徐々に離れていきたかったの。

適当な理由をつけて会うのを拒否していれば、彼もわたしに時間をかけようとはしなくなるだろうと思ったから…

早い話が、自然消滅を目論んでいたのだ。


でも、わたしは薬師丸さんを好きになってしまったから、彼から避けられるのは嫌だなんて、身勝手な感傷がこみ上げて。

そうなるくらいならいっそ、自分から関係を解消してしまおう、と。

焦りで短絡的になっていた思考回路は、そんな結論を弾き出したのだった。


「……は…?」
< 155 / 217 >

この作品をシェア

pagetop