熱愛系エリートに捕まりました
「好きだよ、瞳子」


真剣な声で、まっすぐに見つめてくる瞳。

その熱さと鋭さに、焼かれて貫かれるみたいな錯覚を覚える。


「実はあの日、抱く前にも言った。そうしたら瞳子は、笑って嬉しいって言ってくれた」

「えっ…」

「失恋直後だし酔ってたから、人肌恋しかったんだろうな。まぁ、そこに付け込んじゃったわけだけど…」


ぽりぽりと指先で頭を掻く薬師丸さんは、照れと気まずさがちょうど半分ずつ入り混じった顔をしていた。


「だから、朝起きたら丸ごと忘れられててショックだったけど、脈はあるって思って、そんな驕りを前提に行動してた」

「………」

「毎日連絡したりデートしたり…口説くためだったけど、なんかもう付き合ってるような気になってた」
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