熱愛系エリートに捕まりました
こんな暗くてダサい子、一生モテないわ。お嫁に貰ってくれる物好きがいるのかしら?

あぁ、変態オヤジとかだったら結婚してくれるかもね。

若くてかっこよくて優秀な人は、わたしみたいな甘え上手で可愛い子が好きだもの。


実際はむしろその逆だが、本気でそう考えていた楓は妹を馬鹿にしていた。

それがいきなりそんな上玉を捕まえたというのだから、楓にはまさに青天の霹靂である。


母にその話を聞いて、自分と間違えてるんじゃないかと思い確認したが、相手は椿をお望みだという。

しかも当時の椿には、学園の同級生で大学病院の院長子息のボーイフレンドもいたらしい。

調べてみたら、これがかなりのイケメンだったことにも心底驚いた。


しかも椿はその男子とは別れて実業家子息を選び、高校進学と同時に単身留学した。

自分とは無関係にバタバタと進んでいく状況を、楓は呆然として見ていた。
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