熱愛系エリートに捕まりました
すると、眉尻を下げた彼が口火を切った。

しかし、その内容にきょとんとする。後悔?


そういえばわたし、やっちゃったとは思っても、あのとき飲みに行かなければよかったとか、そこまで深刻な心理状態にはなってない。

いや、それはもちろん、自分にも大いに非があるからなんだけど。

…わたし、彼とそういうことをしてしまったって事実が、嫌じゃないんだ。


「いえっ、あの、一人で酔っちゃったわたしが悪いんですし、あなたを責めたいわけじゃなくてですね、」


落ち着いて瞳子!わたしはそんなビッチじゃないから!

嫌悪感がないのはあれよ、そもそも記憶がないからよ!酷いことされた痕跡もないし!


「わたしが言いたいのは、昨夜のことはなかったことにしましょう、ってことで」


そう言った途端、探るような目でわたしを見ていた彼の表情が剣呑なものになった。
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