熱愛系エリートに捕まりました
「…まさか、昨夜のこと覚えてないのか」

「は、はい……でもあの、バーで一緒だったのは覚えてるので、調子に乗って潰れたわたしも悪いのはわかってます」


だからあなたを悪者にはしません。

どうせわたしは何も覚えてないし、責任を取れとか言うつもりもありません。

あなたにも大したことではないでしょうし、名前も知らないままで、お互い忘れましょう。


みたいなことを、俯いて手を握り合わせながら、つっかえつつも言えたと思う。

あとは彼が「そうだね」とでも言って、服が届いて着替えたら帰ろう。


ぶっちゃけお腹は空いてるけど、それは帰りにコンビニにでも寄って買えばいいし。

あ、宿泊代…どうしよう。

払える分だけ、とかでもいいかな?そこ、ちゃんとするべき?


ぐるぐると考えていたら、不意に彼が立ち上がり、隣に移動してきた。
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