熱愛系エリートに捕まりました
それがこの曖昧な関係のせいなのか、相手が彼だからなのかはわからないけれど…


その後もショッピングは盛り上がり、薬師丸さんは冬物の服を買い込み、わたしもいくつか気に入った服や小物を買った。

満足した頃には秋の陽は沈んでいて、郊外なので夜空には星が見えた。


車に戻り、荷物を後部座席に詰めて運転席と助手席に乗り込んで、二人ともふぅ、と一息ついた。

賑やかで明るい空間から暗くて狭い密室に移動したことで、なんとなくしっとりした雰囲気に変わる。


「さて。ディナーのご希望はある?」


こちらを振り向いて尋ねる彼にドキッとした。

ディナーという響きにも、心なしかさっきまでと違って艶っぽいその瞳にも。


さっきまでは健全なショッピングを楽しんでいたけれど、気づけばもうとっくに宵の口。

あっという間に大人の時間だ。
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