初めての甘い恋人
「藤堂さん、……好きです……」


自然と言葉を発していた。


「っ!アリアさんっ……私も、あなたを一目見たときから、この心はあなたに捕らわれていました。……夢の、ようです……私も、アリアさんの事が好きです……すっ、好きでたまりません!」

「嬉しい……です…。私……心が満たされて、こんなに嬉しいのは……初めてです……」



そうして私たちは初対面、初デート、初恋……初恋人。
何もかもが、初めて尽くしでお付き合いすることになった。


ふわふわした空気の中、初めての食事デートが終わった。正直、緊張して何を話したか覚えていない…。藤堂さんが車の運転があるからとお酒を飲まなかったから、私も遠慮したし…。緊張を和らげるのは、アルコールが私には一番いいのにぃー!


そして、今になって思う……
急展開すぎない!??
男性とお付き合いするってこんな感じなのか!?


今は藤堂さんの車でビルに帰っている。

藤堂さん、何も言わないけど……。

このまま帰るんだよね……。私は必然的にカイルの家に…。
同じ階だしね…。


なんだろこの気持ち……。帰りたいのか……いや…。
まだ一緒にいたい気持ちが強い……。離れがたい…。


でも、初対面でいきなりお付き合いする事になって…。
そして、初のお宅訪問までとなると、軽い女だと思われないだろうか……


好きだと告白したときの、勇気は今は持ち合わせていない。にゃーーー!!さっきまでは素直に言えたのに、今はなぜ言えないんだ!?私にアルコールをーー!!
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