初めての甘い恋人
「私も、アリアさんともっと一緒にいたいです…。私をもっと知ってほしいし、もっと知りたい…。」


そう言って私を見て破壊力抜群の笑顔で微笑んでくれた。


いろんな藤堂さんの表情を目の当たりにして、私の胸はキュンキュンなっている。

心臓がっ!生まれて初めての心臓の動き方をしている…。もっ、もつだろうか……


「では、行きましょうか。」


そんなキュン死寸前の私をよそに、藤堂さんはこれまた華麗に助手席のドアを開けてくれた。


すごくスマート……なんだけど、慣れてる様に感じる……


少し、もやっとした気持ちを持ったまま、藤堂さんに着いていった。52階に着くまで私たちは無言だった…。


エレベーターを降り、そのままいつものようにカイルの家の方に歩いてしまった。


「あっ!アリアさん、こちらです。」

「えっ?あっ!すみませんっ。」

「どうかしましたか?」

「あっ!いえ……」

「おっ!アリア!!お帰り。」

「え?カイル」

「藤堂さん、明日はオフだから、ゆっくりどーぞー!じゃぁ、アリア失礼のないようにな!!」

「あっ!カイル!!」


失礼のないようになって……あんたは、親か!!
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