初めての甘い恋人
「ゆっ、ゆっくりって…。カイルさん……。こんなところ見られてしまって恥ずかしいですね…。でも、お墨付き貰えたみたいで嬉しいです。……では、行きましょうか」

「は、はい」


エレベーターからカイルの家と逆の方に歩いていき……って、あれ??扉、ひとつしかない……


「どうぞ、入ってください」


藤堂さんは慣れた様子で扉を開け、私を中に促した。


えっ!!?何??このおうち……玄関から広い…。
カイルの家も4LDKで十分広いのに、なんか……桁違い…。


「どうぞ、座って。何か飲みますか?」


白い大きなソファーに座り部屋を見渡しながら答える。


「藤堂さんは何を飲みますか?」

「私は少し緊張を和らげたいのでお酒を……」

「じゃぁ、私も同じのを!」


私は無類の酒好きだ。甘口より辛口派だ。でも、あまり強い方ではない…。


「じゃぁ、いいワインがあるので、ボトル開けちゃいましょうか!」

「はい!楽しみです!」


藤堂さんはワインセラーからワインを一本取りだし、グラスと一緒に持ってきてくれた。


ワインを開ける姿も格好いいっ!ぽーっと見とれてしまった。

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