君の世界に彩を。
紫色のチャレンジ
あの宣言の次の日から、私はリハビリを始めることになった。
もちろん約束どおり、真白も毎日来てくれている。
一人でやるより、真白がいてくれたほうがなんかやる気が出る。
とりあえず最初は、病院内を誰かに付き添ってもらって歩き回ることから始まった。
「颯、あと3歩くらいで階段だぞー!」
私の肩を支えながら一緒に歩いてくれている真白が、ちょくちょく指示をしてくれる。
そのおかけで、見えない割には安心して歩けている。
「真白、ちょっと休憩したい。」
「おうよ」
私は、真白に手伝ってもらいながら、たまたまそばにあったベンチに腰を下ろした。
「毎日ごめんね、真白。」
「いーんだよ!颯がこれで元気になるなら、いくらでも手伝おうと思えるし。ま、どーせほかにやることもねーしな!」
ケラケラと笑う真白につられて、私も少し笑ってしまった。
~♪~♪
あれ?着信?
でも『My Best Friend』じゃないな。
「あ、俺だ。ごめん、待ってて」
真白は席を立ち、どこかへ行ってしまった。
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