独り占めしてもいいですか…?【完】
「いちいちうるさい」





わめく星とは対照的に俺は冷静にそう言った。





「終わったってどういうことだよっ意味わかんないんだけど」





…こっちだって意味分かんないわ。





立ち直ってるはずもなく、今だって頭は混乱してる。





「まぁ…俺には無理だったってことかな」





あんなこと聞かなければよかった。





そうすれば半信半疑のまま、淡い希望を持てていたのかもしれないのに。





本当は気づいていたのかもしれない。





それを見て見ぬふりして、先延ばしにしていたんだ。





本当のことを知るのが怖くて、失うのが怖くて。





今はその現実に向き合ってるだけなんだよな。
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