こちら、メディア検閲科
恋愛経験ゼロ。成績はいつでも最下位。
俺、齋藤泰一は生まれた頃から果てしなくさえない男。
もはや息をしていない青春に、たった今とどめを刺した。
一生涯をかけてもいいという覚悟で挑んだ一世一代の告白。
そんな全てを投げ出した言葉に、彼女何て言ったと思う?

『ごめんなさい。今、私生徒会長と付き合ってるの。』

相手はまさかの生徒会長という高スペック。
勝てるわけない。
まぁ調子に乗ってマドンナに告白した俺も俺なんだが……

彼女が去った屋上に独り、白目をむいていた。
そして夕陽が沈む直前ぼやいた。

「俺にも欲しいなぁ。そんな肩書き……」

この時運よく、神様に声が届いていたんだろうか。
ありえないことがその後続いたんだよ。
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