夫の真実
夫婦の危機


【要sights】

オーストラリアの提携する三社とは、こちらの希望通りの契約ができた。

今夜は、三社と合同で、小さなパーティーを始めていた。

夫婦同伴のパーティーで、美保も連れて来たかったなあと、感じていた。

明日帰国したら、思い切り美保を抱き締めたいと思った。

なごやかにパーティーが進み始めた時、会社の携帯のバイブに気づいた。

部屋を出て、

「お疲れ様です。何かありましたか?」

「要、落ち着いて聞いて。」

電話は、母からだった。

「美保さんが、救急車で運ばれたの。直ぐに帰国して。飛行機の手配はしたから、空港に行けばいいようになっているからね。」

「美保に何があったの?それで、美保は無事なんだろうね。」

「詳しい話は帰国してからね。美保さんは、危険な所は過ぎたけど、まだ意識がもどらないのよ。何があったかは、こちらが聞きたいくらいよ。要、あなた一緒に暮らしていて、何も気づかなかったの?」

「えっ、原因は、俺なの?」

俺がいない間に何が起こったのだろう。

幸せな毎日だった俺は、一瞬にして地獄に落とされた思いだった。

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