私の彼氏は超肉食系
歌が終わり席に戻ると間近で見た余韻に浸る。

素敵だった。

新郎の社長にあんなに思われている新婦が羨ましい。

「そんなに良かったのか?」

気のせいか和重の口調に嫉妬が混じっている。

拙い拙い、今は和重の婚約者としてやってきているんだった。

「嫉妬しているの?」

「ああ初めからな。あれは新婦のモノで決してお前のモノにはならないんだからな!」

本気で嫉妬しているようだ。

新郎の社長に恋心を抱いていると思っているらしい。

無い、無い。それは絶対に無い・・・。

自分で否定すればすればするほど、新婦が羨ましいと思っている自分が居ることを発見する。

本気で拙い。

人のモノを欲しがる子供じゃあるまいし、新郎に対する恋心を自覚してどうするんだ。

「うわっ。お前、ゆでだこみたいだぞ。随分、普段と態度が違うな。」

全身真っ赤になっているようだ。

これでは否定のしようが無い。

「後で慰めてね。和重。」

これは、はしかのようなものだ。

和重と身体が触れ合えば、きっと元に戻るはず。
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