私の彼氏は超肉食系
しかし『一条ゆり』が破滅して貰っては私も困るのだ。

殺されかけて裕也に対する愛情は消し飛んでしまったが、『一条ゆり』のコネはまだまだ必要。

「私も困ります。遠藤先生どうしましょうか?」

何通りか案はあるが、ここは遠藤先生の顔を立てたほうが良いだろう。

わざわざ彼が病院に迷惑が掛かり、彼の医者としての体面が傷付く提案をしてきたのだ。

なにか案があるのだろう。

「そうですね。誓約書を書いて貰っては、どうでしょう。それに私たち3人の署名を書き込み、病院で本紙を保管して、コピーをそれぞれが持てばいい。」

遠藤先生が完全に当事者として振舞ってくれている。

私の分が無くなっても遠藤先生の分があるというのは心強い。

そして遠藤先生が私のことを真剣に考えてくれるのがこんなにも嬉しい。

「先生がそう仰るのでしたら、そのようにして頂けると助かります。」

私が誓約書を書かされたときのように便箋が用意され、書く文章が先生より口頭で伝えられていく。

過去にこういうケースも度々あったのかもしれない。

内容は彼が殺人未遂を犯したことを彼女に認めさせて、私たちに黙っていてほしいと依頼するものになっている。

これが公表されれば女優『一条ゆり』は確実に破滅するものである。

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