桜ノ蕾
思わず叫んでしまった。
男たちは顔を見合わせて笑い出す。
「ハハハ図星か」
「そんなムキなってさぁ」
「可愛そうだなぁ慰めてやろうか?」
そう言って一人が私の腕をぐっと無理矢理引っ張った。
「ちょっ、いやっ」
「いいじゃねぇか、俺たちとちょっと遊ぼうぜ」
顔を歪めた男たちに背中がゾクッとした。
怖い……
触れられた腕が凄く気持ち悪い。
握る手の強さが増すごとに恐怖も増していく。
あいつに触られてもこんな事思わなかったのに……
体が震えて上手く力が入らない。
そうしている内に男はどんどん歩いていく。
「やめて! 離してよ!!」
振り払おうとしても男の腕はびくともしない。
「暴れるなよ。ちょっと相手してもらうだけだろ」
どうしよう、どうしよう。
お願い……誰か助けて……