小さな村の大きな話
【大和side】


「で、なんでこの組み合わせにしたの??」


「知るか」


「普通僕のところにりんちゃん。錦のところに樹ちゃんだよね!?」


「女同士で話したい事もあるんだろ」


「えー。」



そう、なぜか組み合わせは男女別。
僕の運転する車の助手席には錦が座っている。
女子組は錦の車で長谷さんが運転してる。



「最近はどうなんだ??」


「どうって??」


「りんの事だ」


「どうもこうも、特に進捗なし。
まだ少し迷ってるみたいだけどね」


「俺達にとっては日常でも患者にとっては大事だからな。
まして、100%生還できる訳じゃない」


「不安になって当然だよね」


「だからといってあまり長々と先延ばしにはできないがな」


「わかってるよ」


「まぁでも、最近落ち着いてるみたいだし。良かったじゃないか」


「うん、色々ありがとう。
樹ちゃんや錦のおかげでもあると思うんだよね。二人に出会って精神的にも落ち着いてきたのが良い方に転じたんだと思う」


「病は気からって言うしな。
それを全肯定はできないが精神面が肉体に与える影響は大きい」

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