癒し恋~優しく包まれて~
俊也さんは一緒には行くが、別のテーブルで見守っていてくれる、

カズさんになんの話か訊ねたけど、会ったときに話すからと言われて不安になっていたから、そばにいてくれるだけで心強い。


予約してあるからと、指定されたレストランは前にカズさんの婚約者を紹介されたレストランだった。


「柊花、久しぶり」

「うん、元気だった?」


久しぶりと言われたけど、あの失恋した日から1か月半しか経っていない。

でも、その1か月半の間に俊也さんと付き合うようになったのだから、世の中本当に何が起こるか分からないものだ。まさか俊也さんと付き合うようになるなんて、一ミリも考えたことはなかった。

今となっては、あの日に婚約者を紹介してくれたカズさんに感謝したい。カズさんに失恋したから、俊也さんと付き合うことになったようなものだから。

あの日、俊也さんと会ったのは偶然だったかもしれないけれど、新たな恋が始まる巡り合わせだったようにも思う。

途中で退席せず、幸せな二人を前にして食事を続けていたら、俊也さんに会うことはなく、私の失恋を知られることもなかった。
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