癒し恋~優しく包まれて~
入江さんが謝ることではないけど、大丈夫とはいえなくて軽く首を横に振ることしか出来なかった。さっきのエリカさんの言葉が気になっているからだ。


「エリカさんのいうことは気にしなくていいからね。何飲む?」


この前と同じオリジナルカクテルを頼むと進士さんは優しく微笑んですぐに作ってくれた。

一口飲んで、心を落ち着かせる。気にしなくていい、気にしないようにする……。

大体気にしたところで、入江さんは同じ会社の人でしかない。恋人でもなければ、好きでもない。

それなのに心がざわついてしまったのは、今日「かわいい」と言われたからかも。

「好きになれる自信がある」と言われたことも加えて、早くも好きになってくれたのかなと自惚れてしまっていた。


「はい、三上さん。お疲れさま」

「はい、お疲れさまです」


入江さんが優しそうな笑顔で飲んでいたカクテルグラスを掲げたので、私も同じようにした。

進士さんと入江さんの笑顔で心が落ち着いてきた。

さっきのエリカさんのことは心の隅に追いやる。


「食事は楽しんできた?」

「はい」

「それは良かった」

「あ、入江さんはお夕飯どうされました?」
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