癒し恋~優しく包まれて~
私の返事を聞いて、進士さんが笑った。
「俺はお客様には誰に対しても優しいけど、俊也が優しいのは珍しいよな。でも、そんな赤い目をしていたら優しくなるのも当然かな」
「赤い目……あ、」
私の目が赤いのは泣いたからだ。私が泣いていたのを知っているから、入江さんは優しくしてくれている。
「進士はどうしてそういうことを言うんだ? 客商売してるなら、もっと客の心に寄り添えよ」
「そうは言われてもねー。その役目は俊也がするんでしょ?」
進士さんはまた笑って、奥のテーブル席からのオーダーのカクテルを作り出す。シェーカーを振る姿がかっこいいなと見惚れていると……隣からまた優しい声が聞こえた。
「三上さんさ、何があったかは分からないけど、まだ若いんだし、これから良いことはいっぱいあるから」
「失恋したんです」
「えっ?」
「11年も片想いしていたんですけど、いつか彼の特別になりたいと願っていて……今日ここのレストランに誘われたから浮かれて来たんですけど、婚約者を連れてきて、結婚すると報告されました」
「俺はお客様には誰に対しても優しいけど、俊也が優しいのは珍しいよな。でも、そんな赤い目をしていたら優しくなるのも当然かな」
「赤い目……あ、」
私の目が赤いのは泣いたからだ。私が泣いていたのを知っているから、入江さんは優しくしてくれている。
「進士はどうしてそういうことを言うんだ? 客商売してるなら、もっと客の心に寄り添えよ」
「そうは言われてもねー。その役目は俊也がするんでしょ?」
進士さんはまた笑って、奥のテーブル席からのオーダーのカクテルを作り出す。シェーカーを振る姿がかっこいいなと見惚れていると……隣からまた優しい声が聞こえた。
「三上さんさ、何があったかは分からないけど、まだ若いんだし、これから良いことはいっぱいあるから」
「失恋したんです」
「えっ?」
「11年も片想いしていたんですけど、いつか彼の特別になりたいと願っていて……今日ここのレストランに誘われたから浮かれて来たんですけど、婚約者を連れてきて、結婚すると報告されました」