【完】もっとちょうだい。
ヤヨが好き。
ヤヨじゃなきゃ、嫌だ。

絶対もう離したくない。

だから、あたし
もう一回ぎゅうっと抱きしめて、それから顔をあげた。


とろん。
そういう目。ヤヨもしてる。

「……だいすき、ヤヨ」

「うん」

「はぁ……。もう、好きっていってよ」

「……す」

”き”とかぶって
……キスするんだから。ヤヨは。


ヤヨの柔らかい唇。
涙味。


離れたかと思ったら、角度を変えるだけ。


「……んっ」

ちゅって音がするたびに恥ずかしくなる。

あたしの顔、真っ赤なのわかる。

やっと唇が離れたころには、息も整ってなくて。


「……はぁ、もっとしたい」


そう言ったら

「もうだめ」

ってそっぽ向かれた。


でも、こういうヤヨが
ヤヨだもんね。


「……真面目」

「うざ」

「だいすき」

後ろからぎゅって抱きしめてたら


「離れろ」だって。


やーだよ。



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