恋人は魔王様
「ははん、分かりました。
 さすがは魔王様が惚れた人だけある。
 あれでしょ?探偵ごっこがやってみたいんでしょ?」

「したくねぇよっ」

しまった!思わず、芸人さんのように突っ込んでしまった。
慌てて言葉を改める。

「したいわけないでしょ?そんな危ないこと」

 
「そうですかー。
僕、好きなんですよ。あの二時間で事件が解決できる職業☆」

「どこで見たのか知らないけど、あなたが見たのはドラマ!現実はそう上手くはいかないんだから」

私は頭を抱える。

「あ、知ってます。
事実は小説より奇なりっていう、アレですよね?」

「違いますっ」

もうどうでもよくなってきた。

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