恋人は魔王様
私は仕方なく、歩いていくキョウの後ろをついていく。
何せ迷路のような複雑な作りになっているので、一度はぐれたが最後、キョウの傍どころか人間界に帰れない気がした。


誘われるままに着いたところは、キョウのプライベートルームだった。
ゴージャスで贅沢な調度品が並んでいる。
いつかテレビで見たどこぞの皇族が所有する王宮の一室のようでもあった。

もっとも、全体的に色味は【黒】で統一されているのだけれど。


「ユリア、逢いたかった」

おもむろに振り向いたキョウは、一年ぶりに織姫に逢った彦星のように熱烈に私を抱き締めた。


それはもう、反則的な早業で。
気付いた時には私は一糸纏わぬ姿で、シルクのシーツが心地よいベッドの上に横たわっていた。



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