桜舞い散るとき、キミは涙する

「朝っぱらから携帯握りしめちゃって。
秀才君から、愛のモーニングメールでも来た?」

「……」


何も言わない私の反応を肯定と捉(とら)えたのか、佳奈が「このこの~」と冷やかしてくる。


「なんだかんだ言って、うまくいってるみたいで良かったじゃん」

「……」

「心配して損しちゃった! ……って。
ん? 実紅?」

「…………」


相変わらず無言な私にようやく異変を感じたのか、佳奈が怪訝(けげん)そうに首を傾げた。


「どしたの? 秀才君とケンカでもした?」


俯いて、ブンブンと首を横に振る私。

佳奈は私の席の前の自分の机に鞄を置くと、席に着きそのままイスごとこちらに向き直った。


「何かあったんでしょ?
相談のるから、ほら、話してごらん」


佳奈の諭(さと)すような優しい声音に、張りつめていた心の糸がフッとゆるむ。


「何も……ないの」

「……? そんな暗い顔して、いくらなんでも何もないってことはないでしょ?」

「だーかーらー!メールも電話も誘うのも、いっつもい~っつも私からばっかで、とにかく大和君のほうからは、キレイサッパリなーんにもないの!」


泣きそうになるのを必死でこらえ、マシンガンのごとく佳奈に言い放つ。


そうしてここ二週間の彼とのやりとりを、今度はゆっくりと話し始めた。
< 111 / 111 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:9

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

キスから始まる方程式

総文字数/258,669

恋愛(学園)535ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「俺、告白されたんだ」 「つ……付き合えば いいじゃんっ」 そんな私の一言で、 大好きな幼なじみに 彼女が出来ました。 *~*~*~*~*~*~*~* 『翔のこと忘れるなんて 出来ないよ……』 意地っ張り理系女子 結城 七瀬 〈ユウキ ナナセ〉 × 『あんなヤツ、俺が 忘れさせてやるよ』 イケメン俺様男子 桐生 冬真 〈キリュウ トウマ〉 × 『七瀬のこと、 ほっとけないんだよっ』 爽やか純情少年 風間 翔 〈カザマ カケル〉 *~*~*~*~*~*~*~* 甘くて切ない 恋のトライアングル ストーリー。 あなたなら、どちらの 男性を選びますか? ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 2014.7.22執筆開始 2016.11.25執筆終了 総合ランキングイン、感謝感激です! 読者登録・ご感想 かんたん感想 ありがとうございます♪ paao様、レビューありがとうございました♪
泣き虫王子と哀願少女

総文字数/117,627

恋愛(学園)326ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「どうしてみんな 涙が出るの?」 どんなに願っても 泣くことができない 哀願少女。 「なんで泣かずに いられるんだ?」 見た目はチャラ男だけど すぐに泣いちゃう 泣き虫王子。 そんな二人が織り成す 『涙の課外授業』 あなたもちょっぴり 覗いてみませんか? ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 2014.5.29執筆開始 2014.7.20執筆終了 本棚in・かんたん感想 ありがとうございます♪ すごく嬉しいです!

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop