好きな人は幼馴染み
学校へ着いてロッカーで靴を履き替えてると…


背中をポンっとされて


「亜子ちゃん、おはよう〜」


そこにいたのは
伊藤真(いとうまこと)くん。
1年生の時から同じクラスで
出席番号順だといつも隣の男の子で
私の数少ない男友達の1人。


中学生までは学校のマドンナの
なっちゃんと幼馴染みだという事をみんなが知っていて
男の子が私に相談目的で近付いてくるのをエイちゃんが凄く嫌がるんだ。


私も、なっちゃんを売るみたいで
あまり色々と話したくないのもあり
その影響で男の友達が本当少ない。


マコトくんはなっちゃんの事を聞いて来ない本当に貴重な友達なんだ。


ちなみに、うちの高校は高2になると
特進S、文系、理系と別れてクラス替えがあり、3年ではクラス替えが無いので
マコトくんとは卒業まで同じクラス。
なっちゃんとエイちゃんは、1クラスしか編成されない特進Sクラスなので
卒業まで私だけ2人とは違うクラスなんだ。


マコトくんは優しくて爽やかな好青年なので、エイちゃんほどではないけど女の子に人気がある。


「おはよう!マコトくん!」


ニッコリ笑って言うと


マコトくんは、私達を見回すと


「亜子ちゃん、行こうッ!!」


と、言って私のバックをヒョイッと
担ぐと私の手首を掴んで歩き出した。



「ちょ、ちょっとマコトくん!
わかったわかった(笑)行くから!
じゃーね、なっちゃん、エイちゃん!」


私は半ば強制的に2人から離れると
マコトくんと共に教室へ向かった。


マコトくん…薄々私の気持ちに気がついているのかも。



気を使って、私を遠ざけてくれたんだね
ありがとう。







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