もう一度だけでも逢えるなら
「ここは寒いから、私の家に行こう。三人でクリスマスパーティーをしよう」
 明るい声で言って、みくさんを誘ってみた。

「寒くてもいいです。ここで水樹さんと一緒にいたいです」

「こんなところにずっといたら、風邪を引いちゃうよ」

「風邪を引いてもいいです。私が風邪を引いたら、水樹さんが介抱してくれますから」

 みくさんは、なかなか私の誘いに乗らない。

 水樹は沈黙を続けている。

「さっきの質問に答えてもらえませんか?」
 みくさんが私に聞いてきた。

「さっきの質問って?」

「しらばっくれないでくださいよ。さゆさんは、水樹さんとどういう関係なんですか?」

「…………」

 はっきりさせておくべきか。彼と別れたばかりの、みくさんの心を傷つけないようにするべきか。

 どう答えようか迷った。

 みくさんが、水樹に好意を抱いているのは明らか。

 水樹は私の彼氏だから、諦めて。なんて言ったら、みくさんはまた自殺を考えてしまうかもしれない。

 それに、みくさんは、水樹が天使だということを知らない。普通の付き合いができないことを知らない。

 答えに悩んでしまう。

 水樹だったら、どうるするか。

 きっと、みくさんの気持ちを第一に考えると思う。

 でも、やっぱり……。

 でも、やっぱり……。

 でも、やっぱり……。

 でも、やっぱり……。
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