冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
それに……コールたちに任せればいいはずの看病さえもしてくれた彼に、もう恋をしつつあった。


「恋なんていうものがどういうものなのかは知らぬ。ただ、世継ぎを作ればいいと思っていた」


それであっさり私を受け入れたの? 
妃として愛するためでなく、世継ぎを産ませるだけのために。

一瞬、落胆したものの、そもそもサノワとユノヘスの同盟、そして忠誠の証として王太子さまとの子を産むためにやって来たのだ。

それとなんら変わりない。


ただ、私は彼を愛したいと思っているだけ。


「しかし、お前のことをもう少し知りたくなったぞ。こんなふうに思ったのは、初めてだ」


初めて?

私は逆だ。
少しでも係わった人は、その人がどんな人物なのか知りたくなる。


「俺は妃を何人でも持つことができる。だからお前を一生手元に置くつもりだ。ただ、お前はそうはいかない。だから、妃となるかは自分で決めよ」
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