冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「リリアーヌさんもだよー」


男の子に手を引かれてしまったけれど、まだ走り回るのはさすがに辛い。


「リリアーヌはケガをしていると言っただろう? 治るまではダメだ。ほら、その代わりたっぷり遊んでやるぞ。エドガー、リリアーヌから離れるな」

シャルヴェさまは私を気遣うそんな言葉を残して、子供たちの輪に入っていく。


彼はすぐに子供たちと石けりを始めた。


「王太子さまがまさかこんなことをされているなんて……」

「ここの子供たちは、皆親がいないのです」

「そうだったの?」


私もそうした子供たちの面倒を見てきたけれど、まさか王太子ともあろう人が同じことをしているとは。


「はい。数年前、そうした子供たちが街中で盗みなどの犯罪に手を染めていることを耳にされ、こうして集めて王宮から物資を配給して育てているのです」

「王太子さまは、素晴らしいお方ね」
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