冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「シ、シャルヴェさまはお優しいんですね」

「子供たちはユノヘスの宝だ。この国がこれから発展していけるかどうかはこの子たちにかかっている。砂糖菓子くらい安いものだ」


お菓子を配ることがどうとか、というわけでなく、こうして子供たちと気取ることなく交流している姿に胸を打たれた。

王太子という立場なら、自ら赴かなくても、エドガーたちに任せておいてもいいのに。


「皆、シャルヴェさまの正体に気づいていないのですね」

「気づいたら寄ってこないだろう?」


それもそうだ。恐れ多くて近づけない。


「シャルヴェさん、遊ぼうよー」


杏子のお菓子を食べてしまった子供たちは、シャルヴェさまを呼びに来て引っ張る。

この人が王太子と知ったら……この子たちはどんな顔をするんだろうなんて考えて、吹き出しそうになった。
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