冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「これでランシャンの長い話からは逃れられたな」


そのためにあんなことを?

私はランシャンに変な誤解をされたのではないかと慌てふためいているのに、彼はいたって平然としている。


「リリアーヌの肌はスベスベで気持ちがいい」

「なっ、なにをおっしゃって……!?」


私は思わず彼の膝から飛び降りた。


「なかなか初々しい反応だ」

「し、失礼します……」


シャルヴェさまのからかいに耐えられなくなり浴室を出ていこうとすると、「リリアーヌ」と呼び止められた。


「三日考えろ。三日冷静に考えて、それでもなお我が妃となるというのなら、夜、俺の部屋に来い。そうでなければ、ヤニックと一緒に旅立つがよい。そしてサノワの王に伝えよ。今後、ユノヘスが必ずサノワを守ると」


ついさっきまでとは違う彼の低い声が胸に突き刺さる。


「シャルヴェさま……」

「もう行け」


私はとっさに返事をすることができず、小さく頭を下げ、部屋に戻った。
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