冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
コールに頼んで彼の部屋に食事を運んでもらうと、ふたりきりになり、少し緊張してしまう。


「このパンは、お前が焼いたのか?」

「はい。ガエルとコールと一緒に」

「それではいただこう」


今朝は白パン桜桃で作ったジャムをつけて。
そして、たくさんの香辛料を加えて作られたソーセージ。
濃厚なチーズに、いんげん豆のスープ。


「うん。なかなか柔らかく焼き上がっている」

「ありがとうございます」


彼に褒められると、こんなにもうれしい。


「シャルヴェさま」

「なんだ?」

「私、剣を否定ばかりして、申し訳ありませんでした」


私がそう言うと、彼は手を止め、じっと私を見つめる。


「突然、どうした?」

「はい。シャルヴェさまの剣は、ユノヘスを守ってきたんですよね。私、戦で父親を亡くした孤児と係わってきたこともあり、剣は人を切る憎きものと思っておりました」
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