冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「これからパンを大量に作ります。それと、兵が帰ってきたときに十分に食事がいきわたるように、野菜や肉を確保しておきたいの」
「それでしたら、街の長老に頼みに参ります。パンはガエルに……」
「私がガエルに伝えます。チーズも作らなくちゃね。あとはなにがいいかしら。お願い、力を貸して」
「リリアーヌさま……。もちろんでございます」
もう部屋でじっとしているつもりはない。
とはいえ、自分が街に行くことはリスクのあることで、シャルヴェさまが望まないことも理解している。
だから、バスチューやコールに頼るしかない。
今、王宮は限られた人間しか出入りできない厳重な警備態勢がとられている。
それなら私は、王宮の中でできることをしよう。
「ガエル。お願い。手伝ってほしいの」
それからすぐに私は調理場に走った。
「それでしたら、街の長老に頼みに参ります。パンはガエルに……」
「私がガエルに伝えます。チーズも作らなくちゃね。あとはなにがいいかしら。お願い、力を貸して」
「リリアーヌさま……。もちろんでございます」
もう部屋でじっとしているつもりはない。
とはいえ、自分が街に行くことはリスクのあることで、シャルヴェさまが望まないことも理解している。
だから、バスチューやコールに頼るしかない。
今、王宮は限られた人間しか出入りできない厳重な警備態勢がとられている。
それなら私は、王宮の中でできることをしよう。
「ガエル。お願い。手伝ってほしいの」
それからすぐに私は調理場に走った。