冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
バスチューが『ほどほどに』とくぎを刺してくれたけれど、これはほどほどだったのかしら? 
もうこれ以上は、無理よ!

なにもわからない私は、真剣に悩んでしまった。


「今日はこのまま眠ろう。久しぶりによい睡眠がとれそうだ」


それでも彼の穏やかな顔を見ていると、ずっとこうして触れていたいと思う。


「はい」


そう答えると、再び唇がつながった。


次の朝、鳥の鳴き声に気がつき目を開けると、目の前にシャルヴェの大きな胸板があって、昨日の行為を思い出してしまった。


「リリアーヌ。起きたのか?」


すると、もうすでに起きていたらしい彼が、私の髪を優しく撫でる。


「……はい」


声が小さくなってしまうのは、いまだ一糸纏わぬ素肌が触れ合っているのが恥ずかしいからだ。


「そろそろ朝食の声がかかるぞ? 俺はこのままでも構わないが……」

「ダメです!」


このままでいいわけがない。
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