冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「はい。おそらく我が国とサノワ国が手を組むことを阻止しようとしたのだと思われます」


バスチューは肩で息をしながら、そう報告をした。


「それでリリアーヌ姫の服装が乱れているというのか? お前は守れなかったというのか!」


突然声を荒らげた白髭の男に驚いた私は、バスチューの前に立ちふさがった。

違う。バスチューは私のためにケガをしたの。
私のために、命をかけてくれたの。


「違います。動きにくくて……これは私が自分でやりました。それにバスチューは私をきちんと守ってくれました。だから、ここにこうして来られたんです。彼はケガをしているんです。どうか手当を」


難しい話はあとでもいい。
とにかくバスチューのケガをなんとかしたい。


「それには及ばぬ。バスチュー、姫を守れないとはなんたる失態。覚悟はできておるな」
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