冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
覚悟って?

王太子さまの言葉にひどく驚き、バスチューの方に視線を送ると、彼は顔をしかめてガクンとうなだれてしまった。

そして彼は腰に刺してあった剣を引き抜き、近づいてくる。


「なにをなさるんです?」

「大切な姫を危ない目に遭わせたのだ。ただでは済むまい」


まさか、処刑するつもり? 
そんなの、ありえない。


「おやめください」


私はとっさに、バスチューの前で大きく手を広げた。


「リリアーヌさま」


ヤニックが小声で私を止めようとしているのがわかったものの、それには従えない。
私のことを必死に守ってくれようとしたバスチューを、今度は私が守りたい。


「バスチューは私のために負傷しました。命をかけて戦おうとしてくれた者に剣を向けるなんて、おやめください」
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