冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「なにを勘違いしているのか知らぬが、妃なんて名ばかりのもの。我が国は何人でも娶ることができるのだぞ。そなたはただの人質だ。わかってここに来たのだろう?」


王太子さまの心無い言葉に一瞬戸惑いはしたけれど、それは最初からわかっていたことでもある。
たとえ人質だとしても受け入れてもらえるのなら、これから愛されるように努力を重ねればいい。


「もちろんわかっております。ですが私は、王太子さまに恋をしに参りました」

「恋だと?」

「はい。私は王太子さまが置いてくださるのなら、生涯をここでまっとうする覚悟で参りました。それならば、好きなお方のそばで暮らしたいと思います。私はこれから王太子さまに恋をします」


これは父からこの国に嫁ぐように言われてから、ずっと胸に秘めていたことだ。
王太子さまがどう思おうと、私は彼に恋をしてアリアナのように笑って暮らしたい。
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