一輪の花を君に。
それができない身体。




だから、もう誰にも私の病気のことについて触れてほしくない。



発作を起こしても、放っておいてほしい。




我儘なのかもしれない。




でも、私ばかりいつも病人扱いをされるのは嫌だった。





心配をしてくれて言ってることはわかる。





私の為を思って言ってるって言うこともわかる。





だけど、私の体力の限界は誰にも分からない。





5割の力しか出してないのに、傍から見たら私は無理をしているように見えてしまう。





私はこれからも、ずっとこうなのかな。





「すみません…。失礼します。」





2人に頭を下げてから、私は千鶴先生の畑へと向かっていた。





浜辺にいると、色々と面倒だ。





時刻は、気付けば20時を回っていた。





このまま、旅に出ようかな。




今日、稼いだ分でどこまで行けるのかな。




まだ、電車はあるしできるだけ遠くに行こうかな。





ギターを持って、私は特に目的もなく電車へ乗った。





ぼーっとして乗っていれば、そのうちどこかへ着くよね。






それまで、一眠りしようかな。






私は、ゆっくりと重い瞼を閉じた。
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