メガネの王子様
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欠伸をしながらカーテンを開けると、窓からは心地の良い光が入ってくる。

「んー…」と両手を空に向けて挙げ背伸びをする。

「…眠れなかった。」

そう、昨夜は殆ど眠れなかった。

なぜかというとーーーーーーーーーーー
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「じゃあさ、明日の土曜日、みんなで集まって修学旅行の打ち合わせしよっ。」

突然、テンション高めで陽葵が言い出した。

「俺らムリ、明日は昼から部活。」

そう言って健ちゃんは、同意を求めるように斎藤くんの顔を見る。

「俺はいいよ。昼からって言っても2時からだからね。健人は嫌なの?」

ニコニコと斎藤くんは健ちゃんに聞いた。

「……わかった、参加するよ。」

斎藤くんが「いいよ」と言うと思っていなかった健ちゃんは、しぶしぶ参加するようだ。

「優花ちゃんは大丈夫?」

陽葵が俯いている優花ちゃんの顔を覗き込みながら聞いている。

「だ、大丈夫です/// あのっ、陽葵ちゃん、顔がち、近いですっ///」

「優花ちゃんっ、可愛い〜。」

と言いながら優花ちゃんに抱きついている陽葵。

どうやら陽葵は、優花ちゃんの事をかなり気に入ってるみたい。

小動物みたいで可愛いもんな優花ちゃん。

「あんまり俺の優花をイジメないでよ、佐久川さん。」

斎藤くんは、サラッと女の子が喜びそうな事を言って陽葵から優花ちゃんを取り戻し、後ろからぎゅっと抱きしめた。

優花ちゃんは真っ赤な顔をして黙っているけど、とても幸せそうだ。

…いいな、優花ちゃん。

ーーーそういえば、私もボスキャラのリカさん達にカフェで絡まれたとき、桐生に同じ様なセリフを言われて後ろから抱きしめられたっけ///

まぁ、私の場合はニセ彼氏だったけど…

「桐生は、どうなんだよ?」

健ちゃんが桐生に確認をとると、桐生は私の方を見て

「神崎さんは参加ですか?」

「え? あ、うん。」

「じゃ、僕も参加でお願いします。」

ニコッと私に笑顔を向けてから健ちゃんに返事をした。

いや、マジで何なの⁇

桐生の態度があまりに今までと違っていて、頭が混乱するんですけどっ。

しかも、なんか、健ちゃんと桐生の間にドス黒い空気が流れてるような…

き、気のせいですかーーっ???

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ーーーと昨日の桐生の行動が理解できず、気になって眠れなかったワケです。

休みの日に桐生に会えると思うと嬉しくて、ドキドキして眠れなかったってのが正直、半分以上占めてるけどね///

「うわっ、ヤバイ。もうこんな時間だっ。早く用意しないと。」

私は急いで準備に取り掛かった。


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