甘い媚薬はPoison
もうこのまま私の手が届かないところに行ってしまうんじゃないかって――。
距離的にもだけど、心も彼と離れてしまったような気がする。
蓮くんの笑顔を取り戻したかったんだけどな……。
私じゃ無理なんだろうか。
顔見知りのコンシェルジュのお兄さんと挨拶を交わしながらエレベーターに乗り、三十五階で降りて目の前にある部屋のインターフォンを押す。蓮くんには嫌な顔をされるけど、ここには何度もお邪魔している。
「いらっしゃい。俺はこれから出かけるから適当にしてて。兄貴は多分深夜にならないと戻らないと思うけど」
すぐにドアを開けてくれた歩くんがポンと私の肩を叩く。
「出かけるって彼女のとこ?」
「まあね」
歩くんが大人な顔で優しく微笑むのを見て思う。
彼の彼女は幸せだろうな。
歩くんならきっと溺愛して大切にしそう。
なのに……なんで私が好きになったのは、私にちっとも優しくないあの男なのだろう。
笑ってもくれないし、私のことはいつだって邪魔者扱い。
大学時代にお試しで付き合った人はいるけど、結局蓮くんを諦めきれず、すぐに別れた。
他の男性を好きになろうとしても、いつも蓮くんと比べてしまって……。
距離的にもだけど、心も彼と離れてしまったような気がする。
蓮くんの笑顔を取り戻したかったんだけどな……。
私じゃ無理なんだろうか。
顔見知りのコンシェルジュのお兄さんと挨拶を交わしながらエレベーターに乗り、三十五階で降りて目の前にある部屋のインターフォンを押す。蓮くんには嫌な顔をされるけど、ここには何度もお邪魔している。
「いらっしゃい。俺はこれから出かけるから適当にしてて。兄貴は多分深夜にならないと戻らないと思うけど」
すぐにドアを開けてくれた歩くんがポンと私の肩を叩く。
「出かけるって彼女のとこ?」
「まあね」
歩くんが大人な顔で優しく微笑むのを見て思う。
彼の彼女は幸せだろうな。
歩くんならきっと溺愛して大切にしそう。
なのに……なんで私が好きになったのは、私にちっとも優しくないあの男なのだろう。
笑ってもくれないし、私のことはいつだって邪魔者扱い。
大学時代にお試しで付き合った人はいるけど、結局蓮くんを諦めきれず、すぐに別れた。
他の男性を好きになろうとしても、いつも蓮くんと比べてしまって……。