甘い媚薬はPoison
「愛梨……」
それから、彼の動きが変わった。
私の反応を一つ一つ確認するように私を愛し、私の身体中にキスを落とす。
そんな慈しむような愛し方があるなんて初めて知った。
「蓮……」
甘美な愛撫に身体が歓喜で震えるが、心は何故か満たされなかった。
抱き潰されて、意識が遠くなる直前に「愛してる」って蓮くんが囁くのが聞こえた気がしたが、それは嘘だと思った。
そう、蓮くんの本心ではないことを私は知っている。
きっと媚薬が彼にそう言わせたのだ。
胸がチクンと痛むのを感じながら、私は意識を手放した。


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