甘い媚薬はPoison
いつも胸元の開いた服を着ていて周囲の男性を悩殺している美人だけど、どこか冷めてる先輩。
スマホで遊んでいるように見えるが、これで売れるゲームの企画を考えているのだから凄い人なんだと思う。
「あ~、どうしたら蓮くんに女だって見てもらえますかね」
人生の先輩に愚痴るように相談すると、彼女はチラリと私を見てアドバイスする。
「蝿みたいにうるさくせずに、しばらく引いて大人しくしてた方がいいんじゃないの?」
「それじゃあ私の存在忘れ去られますよ」
私は杏奈さんや児玉くんのような才能はない。
蓮くんの役に立ちたくてうちの総務に入ったけど、総務の仕事は雑務が多くて私じゃなくても出来る仕事だ。
蓮くんの秘書になれたら良かったんだけど、人生そこまで甘くはない。
社長秘書の座はあの佐藤さんが死守している。
それでも、みんなが心地よく仕事出来るよう自分なりに頑張っているのだけど……。
ここに就職したの間違いだったかな。
確かに蓮くんの言うことももっともだと思う。ここは仕事をする場所であって、恋愛をする場所ではない。でも、仕事も恋も頑張りたい私は彼にとって不要な社員なのかも……。
< 9 / 124 >

この作品をシェア

pagetop