未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

「悠聖、明日来るって。でね、何か持っていった方がいいかな?とか聞いてくるから気を遣わなくていいって言ったら、それじゃあ、皆さんによろしくお伝えくださいだって。笑っちゃうよね~‼あたしに対して他人行儀で、しかも敬語まで使ってるの。

……どうしたの?変な顔して」



さも、今気付いたように聞いてみる。
お兄ちゃんは明らかにほっとした表情を浮かべた。



「いや、別に。それより、意外と短かったな電話。てっきり、30分ぐらいはしゃべってくると思ってたんだが」


「うん、あたしもそのつもりだったんだけどね。悠聖、お風呂に入ってた所だったみたいで、電話してたら向こうでくしゃみしたから、風邪を引かせちゃ悪いと思って早く切り上げたの」



お兄ちゃんが、悪びれもせずにそう答えたあたしに呆れた顔をする。

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