常世(とこよ)の花嫁様
塔子は少しの間、黙っているーーー余程の衝撃だったのだろうーーー

塔子「私!トイレ!!」

へ?このタイミングで!?凄い勢いで駆け出していくーーーそんな限界だったのか( ˙_˙ )…?

梅『塔子様、泣く時はいつも1人になれる場所でしか…泣かないんです。。。現世のお母様の教えだとか…何だかちょっぴり、悲しくなっちゃいます』

そっと俺の傍までやって来た梅は、ポツリと呟く

梅『いつか、私にもお心を開いて涙して貰いたいものですーーー』
だから俺はあいつの泣き顔を見たいと、強く掻き立てられてしまってたのかーーー

夜鬼「梅、ありがと」

俺は咄嗟に走り出していたーーー

▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣

トイレに鍵はかかっていなかった…相当慌てていたからな…

塔子「…夜鬼…!?何で…?」

小さく小刻みに震える肩

潤んだ瞳が俺を捉えた瞬間ーーー

俺は塔子を、強く抱きしめていた

夜鬼『泣きたい時、、、俺の元でーーー思いっきり泣けばいい』

この涙は今この瞬間、俺だけのモノ

独り占めしたくなる、、、こんなの、、、反則だーーー

塔子「…ごめ!ごめんなさい( i꒳​i )!!!わた、私…もう絶対夜鬼の言う事聞く!!…勝手じないがらぁぁぁぁ(;A;)」

何度も何度も泣き噦る塔子ーーー

荒療治になってしまったが、俺はコイツの無鉄砲な危うさが怖かった、、、簡単に俺の手元からスルリとすり抜けていってしまいそうで、、、

夜鬼『わかったなら…もう、いいよ』

鼻水ベチャベチャの大号泣ーーー可愛く泣こうとか、そんな知恵はこいつにはないんだろう…

俺はそう言う所が堪らなくーーー好きになっていた…

こいつになら、、、俺の本当の姿を見せてもーーー大丈夫かもしれない


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