フェアリーテイルを夢見てる
当時の私は訳が分からず、とてつもない恐怖心に支配されていたことと思いますが、今となっては私を引き取り、日々面倒を見てくれて、そのイベントに参加させて下さった施設の方々にはただただ感謝の念しかありません。

そのような機会を設けてもらわなければ、巧さんと出会う事ができなければ、私の未来には最悪な結末が待ち受けていたかもしれないのですから。

その後巧さんは様々な手続きを済ませ、私を引き取ってくれました。

必要な教育も受けさせてくれて、そして現在に至ります。

私は今、その不幸な生い立ちからは想像がつかない程の、この上なく穏やかで幸せな毎日を送っているのです。

もしかしたらこの生活を手に入れる為に、その前にハードな試練を与えられたのかもしれませんね。

しかしふと、思ったことがあります。

私と同じように、両親、もしくはその関係者から捨てられてしまったにも関わらず、誰からも保護される事なく、そのまま外の世界で自分の力で生きて行かざるを得なくなった仲間達もいるらしいのです。

そんな彼らからすれば私は『なんて甘ったれで軟弱でプライドが無い奴なんだ』と軽蔑されているかもしれないな、と。

だけどすぐに『それならそれで別に構わない』と思い直しました。

巧さんさえ私の味方でいてくれればそれで良いのです。
彼の傍に居られるだけで私は幸せなのです。

ついつい欲張りな事も考えてしまったりしますけどね…。
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