フェアリーテイルを夢見てる
私はその場から駆け出し、廊下を抜けて、秘密のエレベーターへと向かいました。

そして「えいっ」と掛け声をかけながら飛び上がり、「▽」ボタンを押します。

巧さんのやり方を見ていましたし、複雑なプロセスではないので、エレベーターに関してはどのように操作すれば良いのか分かります。

すぐに扉が開きました。

急いで中に入り、今度は「B5」のボタンに向かってジャンプ。

一度目は失敗してしまいました。

再度ボタンに向かって飛び上がると、今度はちゃんと右手がヒットしました。

扉は時間が経てば勝手に閉まってくれるのでひとまず放置し、その間に乱れた息を整えます。

しばらくして案の定、扉がスッと閉じ、箱が滑らかに下降を始めました。


「うー」


私は思わずきつく目を閉じ、声を上げてしまいました。

この箱に乗ると体がフワッとなって耳がボワーンとしてしまって、それが何ともいえず気持ち悪いのですよね。

いつもは巧さんと一緒なので心強いですが、今日は一人ぼっちですから、不快感がより倍増されているのかもしれません。

しかし、今、巧さんは私なんかとは比べ物にならない苦しみを背負っている筈。

これくらい耐えなければ。

そんな事を考えている間に箱は無事に目的地に到着しました。

扉が開くやいなや、私は急いで外に飛び出しました。

警備員室はスルーし、管理室の小窓前で止まると、そこから必死に声を上げます。
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