センパイ、好きです。




「ほら、自分で歩きなさいよ!」

美和ちゃんにそう言われ、私はよろけそうになるが、ピタッと止まった。


「美和ちゃん、私すごい頑張ってると思う?」

「……まあ、鈴奈らしいんだと思うけど」



何だかんだ、美和ちゃんは私のことを心配してくれる。



だからこそ、頑張らないとって、思うんだ。




「へへっ、ありがとうっ」


お礼を言うと、美和ちゃんは少し照れた。


「別にっ」


そんな所も、私は大好きで、早歩きの美和ちゃんの後を笑顔で追って行った。




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