君が嫌いな君が好き
「いい恋愛ゲームを作成しましょう…って、100万ダウンロードをたたき出してるあんたからしてみたら朝飯前か」

久米はそう言ってニヤリと笑った。

クソ、社長とは言えど上から目線がムカつく。

でも仕事だ、仕事。

相手はワンナイトラブをしてしまったとは言え、仕事相手である。

「お互い頑張りましょう」

私は言った。

「よろしくお願いします」

久米がギュッと握手している手を握ってきた。

イテテ、手加減くらいしろよ…。

「はい、よろしくお願いします」

私がそう返事をすると、久米は手を離してくれた。

「ああ、そうだ」

久米は財布を取り出すと、そこから1万円札を取り出した。
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