珈琲はブラックで。


「彼女の…」


「もう、いいよ。分かったから」


そう言うと紗綾は俺に顔を近付ける。


コツンっと額がぶつかった。


……キス、されるかと一瞬でも思った自分が恥ずかしい。


「悠はね、優しいんだよ」


「知ってる」


「悠は、ココアが飲めないんだよ」


「言われなくても、知ってる」


そりゃ、自分自身の事なのだから分かる。


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