珈琲はブラックで。


一生懸命に、言葉を繋げようとする彼女がとても愛おしい。


「俺も、好きだよ」


頬を撫でると擽ったそうに紗綾が、微笑む。


愛おしい。


それしか考えられなくなっていた。


「紗綾」


理由もなく、名前を呼びたくなる。


「悠」


きっと彼女も同じ気持ちなんだろう。


そっと紗綾の指に自分の指を絡ませる。


震える手で、熱を帯びた手で握り返してくれる。


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