ヴァンパイアキッス
『時間がないの。羅稀……』



ごめんね、それとありがとう。
あたしはいつも独りぼっちだと思っていた。 羅稀と出会うまでは。




『あたしを独りぼっちにしないでありがとうね。羅稀といれて本当にほんっとうに嬉しかった…っ』



堪えていた涙が次から次へと溢れるばかりに流れ落ちる。





『生きて…羅稀だけでも』
「は、っ、何言ってん、、だよ……っ!俺はこんなんだし、っ。時間を稼ぐ、お前は逃げろ。俺の血をすべて梓姫にやるよ」




そんな事出来ない。
あたしが嫌だ。



『そんなの、嫌だ。あたしなんてもう今死んでもおかしくないほど理性と体力がないの。もう誰も傷付けたくない。貴方だけはどうか生きて…ね?羅稀』
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